那須に行ってきた

2022年9月30日


秋の登山&温泉は最高!!

ルート

当初は徒歩かつ泊りでしか行けない秘境温泉の「三斗小屋温泉」に宿泊予定だった。 なぜこんな場所を知っていて、行きたいと思ったかは忘れてしまった。(火山化学の教授がいつか行きたい温泉として挙げていたとかだった気がする。) 問い合わせてみるとあいにく一杯だったが、コロナの影響か日帰り入浴も受け付けているとのことだ。 しかしここで困るのが、コースタイムのわからなさであった。 日帰り入浴が解禁されたのはコロナ後なので、ネットには参考にできるコースタイムの記事が非常に少ない。 肝心のコースタイムについても、駐車場から登るパターンとロープウェイを使うパターンで差がかなりあり、 また朝日岳方面の北ルートと延命水を経由する南ルートでもかなり違うようだ。 迷ったが ヤマケイオンラインの登山計画ページ のページを根拠に安全な時間帯に日帰り可能と判断した。

ルートはロープウェイ山頂→茶臼→峰の茶屋→沼原→三斗小屋温泉、 三斗小屋温泉→隠居倉→朝日岳分岐→牛が首→山頂駅。

山頂駅

ロープウェイ山頂駅におよそ9:30着。関東から新幹線&バスでこの時間に来れる。 階段状に整備されているが、いきなり心臓破りの急な登りだ。

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急坂に見えるが、実際急坂

茶臼岳分岐

9:50
かなり岩場な感じで早くも足がアレな感じになってきた。 先が思いやられる。 茶臼岳は通過してしまった。

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道を外れてるわけではない

峰の茶屋

10:15
ゴツゴツした岩場を下る。峰の茶屋はかなり前から見える。

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小さい赤い建物が避難小屋

見晴らしが良い半面、これから自分が辿らなくてはならない長い道のりを見ることになる。 峰の茶屋分岐で那須岳避難小屋方面に行く。

那須岳避難小屋まで

10:30
剣が峰の裏手だろうか。道に礫が溢れかえっていて通行が怖いエリアが。 滑ったら谷底まで行ってしまいそうだ。すれ違いも怖いので立ち止まってパスした。

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道形はあるがこわい!

その後は一転して下り&樹林エリアになる。 歩きやすいのでハイペースとなった。帰りもタイムに自信がなかったらこのコースにしよう。 なお、途中の那須岳避難小屋は台風で基礎からずれてしまったとのことで使用できない。

途中の花にも注目。これはトリカブトではないだろうか。多分。 はっとする美しさであった。

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野草

延命水

10:50
今回持ち込んだ水の量は650ミリペット2本。延命水での補給を当初から目論んで荷物を圧縮していたのでここで給水する。 肝心の味は、延命水という名前がついているだけあり、非常においしい。

沼原分岐以降

相変わらず広葉樹体を歩く。 紅葉したら美しいだろう。冬には零下10度まで下がるという那須だが、さすがに紅葉にはまだ早いか。

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ここはまだ紅葉してない

三斗小屋温泉

11:15
山小屋らしく布団が干されていた。あまりに山の中なのでポツンと一軒宿感が強い。 宿の入口には温泉玉子用だというミニ温泉が引いてあり、湯気が風情を演出していた。 また水場には早くも缶ビールが投入され冷やされていた。

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鄙びた建物で風情がある

肝心の温泉!煙草屋旅館の名物は絶景の露天風呂である。目の前に那須の山々が広がり雄大な景色だ。 解放感にあふれていてこれだけでも疲れが取れそう。 温泉の味はほんのり塩辛い。褐色は鉄が由来だろうか。また炭化水素・炭化水素類を思わせる複雑な香りがある気がする。 那須温泉というと白濁・強酸性で強い硫化水素臭というイメージがあったが、 ここのお湯は柔らかい感じがして長湯も可能だろう。身体がシャキっとして関節の違和感が晴れた。 素晴らしい温泉であった。

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いいでしょ!

0.8hほどゆったりして、温泉を後にした。

温泉神社&噴気孔

12:40
来た道を戻るか真剣に考えたが、コースタイムについて煙草屋の方に聞いたところ、朝日岳方面を経由しても15時までにはロープウェイ山頂駅は問題ないだろうという。 また、朝日岳方面は最初は登りがきついと感じられるだろうが稜線歩きが気持ちよいはずなので是非行くべきだとプッシュされた。 そのため当初計画のままいく。コースは笹地帯と急な登りが続く。温泉神社では今日の山行の安全を祈願した。 温泉神社からさらにしばらく行くと、三斗小屋温泉の源泉噴気孔がある。

近づくと大きな音を立てて水が沸騰しており硫化水素臭がするが、麓の温泉では硫化水素臭はほとんどなかったと思う。 不思議なものだ。

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跡佐山を思い出した

隠居倉まで~朝日岳

登りがきつかったが、振り返るとかなり高度を稼いできたことがわかる眺めだ。 岩がゴロゴロしていて急登だったらさらにつらかったと思うが土の斜面が多かったか。

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振り返って撮影

煙草屋の方の話通り稜線はかなり気持ちよい眺めだ。 山の紅葉ははやいね...

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色づいてます

朝日岳分岐~剣が峰

笹や低木が目立った稜線から打って変わって鎖場・岩場。 対向する人とのすれ違いがほぼなかったのが救いだ。 アップダウンも激しい。

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スリルがある

牛が首まで

14:50
帰りに茶臼岳ルートを辿らないことにしていたのは、 帰りに茶臼を上り返すのは相当しんどいのではないか...と踏んでのことだったが正解だったようだ。 牛が首ルートはやや長いが極端なアップダウンはなかった。 茶臼岳は今でも小規模ながら噴火活動を続けているようだ。噴気孔からは小規模ながら噴煙が上がっていた。 茶臼岳裏手では硫黄の鉱石が転がっているエリアもあった。

ロープウェイ駅

15:40
帰りのバスは15:50ごろ。間に合った。

振り返って

温泉の後さらに山歩きを続けるという点に「温泉入っても台無しになるのでは?」との不安が若干あったが、 不安は良い意味で裏切られた。一つは秋口の爽やかな山歩きでそこまで汗はかかなかったこと、もう一つは温泉がすばらしかったことだ。 特に温泉は広々とした解放感と泉質が最高であった。今度は泊りで星を見ながら入浴したい。 コースタイム的にも無茶な山行とはならなかったのでその点もよかった。

ただし一つ注意しておきたいことがある。 私は平日なのでこのようなスケジュールにおさまった可能性が高い。 紅葉シーズンの土日は駐車場は開く前の早朝から長い車の列ができている。 また駐車場は一瞬で一杯になるが空きができるのは夕方になってからだ。 つまり自家用車で渋滞に巻き込まれた時点でその日の山行スケジュールは破茶滅茶になっている可能性が高い。 登山口の工夫も一考だ。

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