知々夫国一ノ宮 秩父神社に参拝した記録です。
池袋から西武秩父線に乗車。有料特急でも2h超の時間を要する。 乗ったのは初めてではないはずだが、飯能でスイッチバックすることなど完全に忘却していた。 西武秩父駅からはレンタサイクルを借りて巡った。 番場通りを北上すると左手に神主の旧家である薗田家邸宅が。 さらに進めば鳥居が見えてきた。
玄武の名を冠する手水舎で、妙見清水で手を洗う。玄武も妙見菩薩も神道的文脈ではない気がする。一ノ宮であっても習合が見られるのは逆にいかにも日本的だな〜と思った。 旧来の祭神はオモイカネノカミとのことである。
映える、とはこういう建築のことなのではないだろうか!? 徳川家 が再建を支援しただけあり、日光のような色とりどりの装飾が目を奪う。 また、神社が設置してくれている解説板もあり、事前知識なく楽しめるのはいいと思った。(完全余談だがこの解説板の中で護符やご祈祷をおすすめしてくるのは商売っ気があって面白い。) 大雨を降らすので鎖に繋がれた龍や、虎に混じって密かに描かれた豹など、当時の文脈や伝承を鑑賞できる。 また、北極星の神格である妙見様も祀っているということで、「北」側(裏手)にも回り込める。神社は本殿の裏面に回り込めないような構造になっていることも多いので興味深い。 北側にはミミズクの彫刻が見守っている。この神社のシンボルマーク的存在である。
全国の一ノ宮を一箇所にお祀りしたのが、天神地祇社である。 摂末社はよくあるものの、全国の一ノ宮を遥拝できるのはなんだか珍しい。 他宗との習合といい、一ノ宮遥拝といい祀ってしまうところがオリジナリティを感じた。
秩父夜祭は秩父神社の妙見様と、武甲山の龍神との年一度の逢瀬にちなんだ祭りなのだという。しかしながら、武甲山の神社である武甲御嶽神社の祭神はヤマトタケルノミコトである。 秩父神社と対になる男性的神社がある、という訳ではないようだ。 ただ、秩父神社は女性的な要素がある、という点には妙に納得を覚えた。